今回は「乳歯が生え揃ってから」と、「永久歯に生え変わりを始める時期（交換期）」についてお話していこうかと思います。

まずは乳歯が生え揃ってから、注意して磨いて頂きたい部分のお話から始めさせてください。

仕上げ磨きの時お子様の頬や唇の力が強いと感じた事はありませんか？

仕上げ磨きの時は、指で頬や唇を抑えたり、広げて行って頂いていると思いますが、
それでも歯ブラシが持ち上げられてしまう位の力が入ってしまうお子様も少なくありません。
知らず知らず、その力と対抗して仕上げ磨きに力が入ってしまう事もあるかと思います。

歯の頭の部分はお子様の力に負けずに、磨ける事が多いですが、
歯肉に近い部分は痛がってしまいやすい部分ですので、歯の頭の部分とは別に、
イーとさせてから、磨くようにしてみてあげて下さい。

また、当院では、毛先が柔らかめでかつ、毛量が多く、お子様が痛がり難い歯ブラシの取り扱いもございます。
痛がって仕上げ磨きを嫌がってしまっていた友人の子供も、この歯ブラシだと磨かせてくれたと喜んでいました。
ご興味があれば、検診でいらした時にお気軽にご相談ください。

お子さんが大きくなるにつれて自分で歯を磨くようになっていくと、

なんでも自分でやりたがるようになり、親としてはできることが増えて嬉しいですよね。

そんな中自分で磨くようになると、ブラッシングをしながら歩き回ったりしてしまうお子さんもいるかと思います。

歯ブラシを咥えたまま歩いたりジャンプしたりすると、転んだときに歯ブラシがのどに突き刺さりけがをしてしまう可能性があります。

なかなかすべての行動を管理するのは難しいと思います。

お子さんがけがをしないためにも、お子さんが自分でブラッシングしているときはそばで見ていてあげてください。

デンタルフロスの使用について

乳歯が生え揃ってからも、乳歯よりも大きな永久歯が生えてこれるように、顎の骨格は成長を続けます。

乳歯の歯間が隙間になってくれる方が永久歯の歯並びを考えると理想的ではありますが、
少しずつ、少しずつ、歯間が広がってくるので、目で見て隙間がなくても、食べかすが詰まって残ってしまいやすくなります。

特に乳臼歯の歯間は、食べ物を嚙み潰してくれる役割の歯で、生え変わりも遅い歯ですので、
むし歯になってしまう事がとても多い歯です。

また、最近のお子様はお顔が小さく、乳歯の歯並びで隙間がキツイ事もありますので、
デンタルフロス（糸ようじ）の使用をお子様のうちから、是非習慣つけてみてください。

大人と同じ物を使って頂いても構いませんが、ミントの味が付加されている物だと味で嫌がってしまうお子様も少なからず
います。
ホルダーに糸が付いている物も、お子様向けに小さく作られている物もあります。

また、隙間が大きく開いている場合は、歯ブラシの毛先を歯間にも入れるように使ってみてください。

乳歯でいずれ抜ける歯だからと言ってむし歯を放置してしまうと、そのあとに生えてくる永久歯に影響を及ぼす場合がありますので、乳歯でもむし歯になってしまった場合は、必要に準じて治療を受けるようにしましょう。

交換期とは・・・

乳歯から永久歯に生え変わりが始まり、乳歯と永久歯が混在する時期の事を交換期と言います。

生え始めの歯があったり、グラグラ揺れ始めた歯があったり、乳歯が抜ける前に顔を出してしまう歯があったり、
抜けた歯の影響で歯の側面が見えていたり、磨き残してしまいやすい死角が沢山出来てしまう時期とも言えるかも知れません。

子ども自身の歯磨きでは、死角が多く、磨き残りが増えてしまいますし、
生えたての永久歯はとても虫歯になりやすい傾向にあります。

同時に、お子様の年齢も上がり、恥ずかしがって仕上げ磨きを嫌がるようになってくる時期でもあるかと思います。
１０歳位までは、嫌がってもできる限りの仕上げ磨きをお勧めします。

乳歯も永久歯も、生えてくる時期や生え変わる時期には個人差がありますし、

グラグラしていても、抜いてあげてた方がいい場合と、自然に抜けるのを待ってもいい状態と、
生え変わり方にもそれぞれ個性があります。

子供のことだと心配になってしまう方も多いと思いますが、

何か気になる事や心配な事がある場合は、必要に応じてレントゲンを撮って確認することもできますので、
お気軽にご相談ください。