糸ようじ(フロス)使えていますか?
- 2025年10月27日
- ホームケア
突然ですが、皆さん「糸の清掃用具」使えていますか?
実際使えていなくても、箱から糸を引き出して使うフロス、ホルダーに既に糸がセットされている状態の糸ようじ、
薬局やスーパーで1度は目にした事があるのではないでしょうか?

この糸の清掃用具、実はとてもいい仕事をしてくれるんです。
面倒臭い気持ちはとても分かるのですが、出来れば毎日、大人も、子供も、歯磨きとセットにして
使って頂きたい物なんです。
今回はそんな糸の清掃用具を使って頂きたい理由をお話ししていこうかと思います。
歯ブラシで落とせている歯垢の量
皆さん、実際、歯磨きでどの程度お口の中が綺麗に出来ていると思いますか?
歯磨き粉を使われている方が多いかと思います。
実際には、歯磨き粉のさっぱり感や泡立ちによって、よく磨いた気持ちになってしまっている場合もあります。
残念な事に「磨いている」という行為と、「磨けている」という結果が必ずしも一致していないことが多いのです。
実は、歯ブラシだけではお口の中の6割ほどしか綺麗に出来ていないという統計結果が出てしまってるんです。
歯の形は四角というよりは丸い感じに近く、上下にも横にも角は緩やかにカーブしている形態ですので、
歯ブラシの毛先だけでは、うまく角度を変えながら磨いたとしても、残念ながら「死角」が存在してしまうのです。
「歯ブラシでの歯垢除去は6割ほど」と聞いて、実際に自分で思っているよりも、磨き残してしまっていると
感じられましたか?
それとも、「それくらいだよね。」と納得できる程度と感じられましたか?
糸の清掃用具を使うと・・
糸の清掃用具を使って頂く事で、歯ブラシだけでは6割だった歯垢の除去が、グッと9割まであがるんです。
理由としては、糸が歯ブラシの毛先が当たらない死角にあたる、歯と歯の間の側面や、歯と歯肉の境目部分に付いた
歯垢を絡め取ってくれるからです。
そうとは言われても、なかなか、現代社会の日々の生活は忙しく、糸の清掃用具を使う時間まで見つけるのが大変な方
が多いかとも思います。
お子さんにも使おうと思うと、お子さんの機嫌で難しい日があったり、お子さんを優先にすると、ご自身の事が後回し
になってしまったり・・・現実はなかなか理想どうりにはいかないですよね。。。
それでも、なんとか時間を探して使って頂きたいのが、糸の清掃用具なんです。
糸の清掃用具を使うメリット
① 虫歯の予防
1つ目は、なんといっても、虫歯の予防です。
歯間のむし歯の予防には欠かせないのが糸になります。
特に奥歯は、物をすり潰す歯なので、噛み砕かれた物がとても詰まって残りやすくなります。
歯の構造上、虫歯は表の入り口は小さくても、中で大きく広がってしまいますので、入り口を作らない事が第一になってきます。
更に、奥歯は、噛むときに力が加わってしまう歯なので、どうしても、ある程度の大きさ削っていかないと詰め物の
耐久性が弱くなってしまう事もあります。
② 歯周病の予防
歯と歯肉は上のほうの部分は、実はくっついていません。目に見えない隙間があります。
大人の方は歯のクリーニングの前に歯肉の検査をされた事があるかと思います。
歯肉溝や歯周ポケットと呼ばれる部位になります。
近年では、歯周病予防用に毛先が細くなっている歯ブラシもありますが、それでも、なかなか歯と歯の間の部分の
歯肉溝・歯周ポケットには毛先が届きません。
しかし、糸は届くのです。この部分が清潔に保てる事で歯周病の予防に繋がってきます。
③むし歯・歯周病・詰め物の不具合の早期発見
糸が「引っかかりやすくなった」「とても、ほつれてしまう」「切れてしまう」が、いつも同じ場所で起こってしまう場合は
特に、むし歯や詰め物に不具合が生じている場合があります。
また、「血が出やすい」「引っかかりやすい」は歯周病の始まりの場合もあります。
糸はとても繊細ですので、「引っかかってしまう」場合、歯石に引っかかっていたり、むし歯で出来てしまった歯の窪みや
詰め物の不具合で生じてしまった境目のひずみに触ってしまったりと、早期発見に重要な役割を果たしてくれます。
しかしながら、しっかりと歯の側面に糸が沿うように使えていないと感知しにくい場合もありますので、
使い方に不安のある方は、一度、ご自宅でご使用の物をお持ちください。
クリーニングの際に、使い方の確認をさせて頂ければと思います。
④ 口臭予防
磨き残してしまうと、口臭の原因になると、皆さんご存じかと思います。
フロスを使った後に糸の臭いを嗅いでみた事はありますか?
一度臭いを確認してみて下さい。
実際、臭うなと感じる方の割合の方が多いかと思います。
その臭いの素が、全部の歯間にある。と思うと、糸を使う事で口臭の予防や改善に繋がると理解して頂けるかと思います。
毎日使えるのが理想ではありますが、実際は、なかなか難しい日の方が多いかと思います。
しかしながら、やらないよりはやった方が良いのも事実です。
無理して3日坊主になってしまうよりは、無理のない程度に継続できた方がよいので、例えば、
1度に全部に出来なくても日を分けて、今日は奥歯だけ。それも右だけや上だけ。明日前歯、等と分けてみたり、
1度に全部やるけれど、毎日は嫌になるので、1日置き。等、まずは少しずつ生活の中に取り入れてみて頂ければと
思います。
使うことが習慣的になる頃には、糸を扱うコツを覚えていて、やりやすくなると思います。
やりやすくなってから、頻度を少しずつ上げれると理想的かな・・と思います。