糸ようじ(フロス)の使い方
- 2025年11月27日
- ホームケア
先日、糸ようじ(フロス)を使って頂く事のメリットをお話しさせて頂きました。
今回は使い方等をお話ししていこうかと思います。
☆ 箱から糸を取り出すタイプの物

糸巻状に箱の中に収納されているので、箱から必要な長さを引き出して、切って使用します。
指に糸を巻き付けたりして、ピンと張った状態を作って使用していきますので、慣れるまでは
奥歯。特に見えにくい上の奥歯に使うのは少し大変かも知れませんが、どの場所にも使用する事ができます。
また、糸が引っかかってしまった時は、片方の糸を手離すと、横から取り出す事が出来るので、慣れてくると
ホルダーに入っている糸ようじよりは扱いやすくなるかも知れません。
☆ホルダータイプの物
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プラスチックのホルダーに糸が張り付けてあります。
少し形が違う物がありますので、形によって、使いやすい部位が少し変わってきます。
糸が既に張ってあるので、自分の指に糸をピンと張るように巻き付ける必要がないのと、歯間にはいる部分の糸と
ホルダーとの間に距離があるため見やすく、位置を定めやすいかも知れません。
使い方
フロス
① 箱から糸を引き出して手に取ります。
だいたい、30~50センチの長さを取って頂きます。目安は、だいたい、ご自身の指先から肘まで位の長さになります。
あまり、短すぎても、長すぎても持ちにくく、使いにくくなります。
慣れてきて、自分で使いやすい長さがハッキリしてくるまで、この長さで試してみて下さい。
② 指に糸を巻き付けます。
2~3回程度糸を両手の指先に巻き付けていきます。
強く巻きすぎて指がうっ血しないように気を付けて頂きたいですが、緩すぎても糸が扱いにくくなるので、ある程度
しっかり巻き付けて下さい。
個人的には、中指に巻き付けるのが扱いやすいと思っていますが、薬指や他の指でも構いません。
大事なのは右手と左手の間にピンと糸が張れる状態を作れる事になります。
両肘をそのまま、前にまげて胸の前に持ってきた時にしっかりピンと糸が張る長さに保持できるように、
やりやすい指を探してみて下さい。
③ 清掃に使う部分を親指と人差し指でつまみます。
左右の間隔が約1~3センチになるように、糸をそれぞれつまみ、ピンと張ります。
これで糸を使う準備が出来ました。今度は糸をお口の中に入れて行きましょう。
鏡で見れる部分は、しっかり鏡を見ながら、歯と歯の間にゆっくりと糸を入れて行きます。
この時そのまま力任せに歯肉に向かって力を入れてしまうと歯肉に糸がバチッっと当たってしまい歯肉を傷つけてしまう
事がありますので、あまり力を入れず、ゆっくりとのこぎりを引くように小さく頬側、舌側にキコキコ動かしながら
入れてみて下さい。

奥歯をやる時は頬に力が入ってしまって、糸がフラフラしてしまう事もあります。
右側をやる場合、右手の人差し指と糸とで頬を押さえながら、左手の人差し指と糸をまず歯間から少し歯肉に向けて
下げてみて頂くと、糸が片側固定されるので、動かしやすくなるかもしれません。
反対側は逆の指で同じように頬と糸を押さえる、内側の指と糸を歯肉の方に傾ける。をやってみて下さい。
糸が歯間に入ってから、歯の側面に糸を押し付けるように沿わせて、上下に2~3回動かしてみて下さい。
それぞれの歯の側面を擦りますので、糸を入れる場所1か所に対して2面あります。
奥側の歯に向けて糸を添わせて動かした後、手前に向けて同じ動きを行ってください。
糸の同じ部分で次の歯間に移動するのではなく、糸の巻き付けを調整しながら、新しい部分を作ってから次の歯間へ
移動しましょう。
また、前歯や奥歯で糸を扱いやすい持ち方が少し違います。
そして、詰め物を新しく入れたばかりの時や、引っかかりが気になる場所は、片手を離して、横から糸を抜く事
が出来るのがこのタイプを使うメリットになります。

ホルダータイプ
ホルダーに入っているタイプは、糸と持ち手が平行になっている物と、糸と持ち手が垂直になっている物があります。
どちらも全部の歯間に使えない訳ではありませんが、持ち手の向きと頬や唇の位置とで、
使いやすい、使いにくいがあります。
比較的前歯は平行の物。奥歯は垂直の物。がそれぞれ使いやすいかと思います。

糸の扱い方としては、箱から出すものと同じように、のこぎりを引くようにキコキコしながら糸を歯間に入れていき、
入ったところから其々の歯の側面に糸を軽く押し付けながら、上下に動かしてください。
こちらは、1つの歯間が終わるたびに、糸を新しい部分に変える事ができないので、途中お水で軽く流しながら
使ってみて下さい。
実際に使ってみて頂いて、使い方がいまいち分からない場合は、検診の時にご自宅で使われている物を
是非、お持ちください。 一緒に使い方を練習してみましょう。