入れ歯について
- 2025年5月21日
- 治療
失ってしまった歯を補うために人工で作られた歯の総称が義歯です。
義歯の中で人工の歯を用いた取り外し可能な装置が入れ歯になります。
・入れ歯の種類
総入れ歯→上下どちらかの顎で歯が1本も残っていない場合に使用する入れ歯
部分入れ歯→部分的に失ってしまった歯を補うために残っている歯にバネ(留め具)を引っ掛けて使用する入れ歯
・入れ歯の種類
保険適用の入れ歯~人工歯と床の材料がレジン(プラスチック)
部分入れ歯の留め具は金属で、部位によっては外から見えてしまうことがあります
自費で作る入れ歯~床の材料が金属(薄くて温度を感じます。金属床と言われています)
部分入れ歯の留め具(金属)がないものもあります
・入れ歯の作製工程
1、概形印象採得
個人トレーを作製するために、既製トレーを使用して概形印象を採ります。
2、精密印象採得
個人トレーを使用して精密印象を採り咬合床の作製をします。
3、咬合採得
咬合床を使用して顎間関係を記録します。
4、排列試適
義歯床の形態、咬合関係、審美性などの確認します。
5、入れ歯の完成
着脱時の障害がないか確認をします。
当たって痛みの出る部分や咬み合わせの調整をします。
6、入れ歯の調整
新しい入れ歯は口内に馴染むまで時間がかかります。
その為、歯科医院で複数回の調整が必要になります。
入れ歯を使用して痛む部分や不調箇所を少しずつ調整して徐々に馴染むようになります。
7,定期健診
口腔内の健康状態のチェックと共に入れ歯の状態もチェックが必要です。
※入れ歯の紛失に注意をしましょう。
保管する際は入れ歯専用のケースを使用しましょう。
・入れ歯の清掃とお手入れ
入れ歯も歯と同じように食べか手や歯垢(プラーク)がつくので毎食後の歯磨き時にお手入れが必要です。
1、毎食後のお手入れ
洗面器などに水を張り(落として破損したり排水溝に流してしまうのを防止する為)
入れ歯を外して手の平にのせて流水下で清掃します。
義歯用の歯ブラシを使用して汚れが残りやすい部分(バネなど)を丁寧に磨きましょう。
その時に、力を入れすぎないように注意してください。
2、就寝前のお手入れ
毎食後と同様に清掃し、就寝中は入れ歯洗浄剤に浸漬しましょう。
※洗浄剤に浸漬する時間、浸漬後の洗浄などは洗浄剤の使用方法に従ってください。
※就寝時に入れ歯の装着が必要なケースもあるので歯科医師に確認をしましょう。
・入れ歯と隣接する歯のお手入れ
入れ歯のバネをかける歯や入れ歯と接する歯を丁寧に磨いてください。
・入れ歯を使用する際の注意事項
入れ歯の具合が悪い場合、気になることがある場合は歯科医院を受診しまょう。
我慢して使用を継続することや自分で調整することは避けてください。
*入れ歯が当たって痛い部分がある
*入れ歯が外れやすい
*入れ歯の着脱が上手くいかない
*入れ歯が安定しない、緩くなった
*入れ歯が壊れた
*入れ歯をかけている歯に痛みがある など
・入れ歯を使用して食事をする際の注意点
食材の大きさ→小さめに切ったり隠し包丁を入れる
※薄すぎると嚙みにくい場合があります
※細かすぎると飲み込みにくくなったり、入れ歯と粘膜の間に入り込むことがあります
食べ物の硬さ→嚙み切りやすい硬さに煮るなど工夫をする
※前歯が入れ歯の場合、前歯で嚙み切る力をかけると入れ歯が外れやすくなります
食べ物の温度→入れ歯の床の部分は温度を感じにくくなっています
熱すぎる食べ物はやけどしやすくなります
※特に上の総義歯は要注意です
・入れ歯を使用しながらの会話
新しい入れ歯を装着したばかりは、入れ歯の大きさなどや形で舌が慣れず、しゃべりにくくなることがあります。
少しずつ入れ歯を装着した状態で発音練習をすることで舌や唇の動きが慣れて話せるようになってきますので心配しないでください。
義歯について気になること、新しく義歯を作ってみたいな、など何かありましたらお気軽にお問い合わせください。