歯周病と関係する全身疾患|KIKIデンタルクリニック|江戸川橋・神楽坂・飯田橋の歯医者

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歯周病と関係する全身疾患|KIKIデンタルクリニック|江戸川橋・神楽坂・飯田橋の歯医者

歯周病と関係する全身疾患

皆さん、いちどは「歯周病」という言葉を聞いた事があるかと思います。

具体的に歯周病って、どのような病気なのでしょうか?

歯周病の主な原因は、”歯垢”と呼ばれる、歯磨きで磨き残してしまった部分に付着する粘着物です。
この歯垢は時間の経過と共に量が多くなり、酸素が少ない状態になる事で、嫌気性菌を増殖させていきます。

嫌気性菌が身体の中に侵入しようとする。
身体は菌の侵入を阻止しようとする。

この攻防が歯周病の始まりで、歯肉が腫れてきたり、出血しやすくなります。
この状態を放置してしまう事で歯垢が歯周ポケットという歯と歯肉の境目の隙間の中に入り込み、どんどん歯周組織を破壊する炎症をひきおこしていくのです。

歯周病(歯槽膿漏) | 足立区五反野の歯医者 大月歯科

軽度のうちは、痛みなど大きな自覚症状も無い事が殆どですし、歯磨きの時に出血すると、逆に血が出ない磨き方をされてしまう方が多いのではないでしょうか。

ですが、出血は歯周病菌と白血球の戦いの証なんです。

本来傷の無い所から血が出る事はなく、歯磨きで口腔内に大きな傷を作ってしまう事も多くはありません。
従来の歯磨きで出る血は身体が自然に排泄しようとしている出血とも言えます。
優しく歯肉と歯の際を磨いて出てくる血は、ビックリせず、出してしまってください。

また、同時に炎症によって生じる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたり、悪化させてしまったりする事も、最近では分かってきています。

歯周病とは、30代以上の3人に2人が罹患していると言われていて、比較的身近に存在する病気でもあります。

≪歯周病と関連する病気≫

糖尿病、早産・低体重児出産、骨粗しょう症、脳梗塞、認知症・アルツハイマー、心筋梗塞・狭心症・心内膜炎、動脈硬化、
敗血症、誤嚥性肺炎、気管支喘息、胃潰瘍、クローン病、メタボリックシンドローム、関節炎、緑内障、アトピー性皮膚炎、等

聞いた事のある病気の名前も含まれているかと思いますが、まだまだ書ききれない程、歯周病と関連すると言われている全身疾患は存在します。

特に糖尿病は以前から疫学調査により、歯周病になると糖尿病が悪化する。
または、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎・歯周病に罹患してる人が多い。
と報告されています。

≪内毒素って聞いた事ありますか?≫

内毒素とは、「エンドトキシン」とも言われる細菌の細胞壁に含まれる毒素で、細菌自体が死滅しても残ってしまいます。

歯周病菌が腫れた歯肉の血管を介し全身に回ると先ほども述べましたが、血管に入った後、体の力で細菌自体は死滅します。
しかしながら死滅した歯周菌の持つ内毒素は残り、様々なホルモンに悪影響を及ぼします。

糖尿病の場合、インスリンという血糖値を下げるホルモン
骨粗しょう症の場合、エストロゲンという骨代謝に関わるホルモン など。

 

≪妊娠時の歯周病≫

また、妊娠されると女性ホルモン(エストロゲン)が特定の歯周病原細菌の増殖を促し、また、
歯肉を形作る細胞がエストロゲンの標的になり、さらに炎症の元になるプロスタグランジンを刺激するプロゲステロンというホルモンが
妊娠後期には通常月経時の10~30倍になると言われていて、結果、妊娠中期以降妊娠性歯肉炎が起こりやすくなります。

妊婦さんへ | ヤマザキ歯科

妊娠中に歯周病に罹患してしまうとお母さんの血中から、胎盤を通し胎児に直接感染するのではないかとも言われていて、
その危険性はタバコやアルコール、高齢出産よりも高いリスクで低体重児出産・早産が起こりうると指摘されています。

≪誤嚥性肺炎≫

誤嚥性肺炎の原因となる多くの細菌は、歯周病菌であると言われています。

こんにちは!さとう歯科です。 口腔ケアと、誤嚥性肺炎について |広島県福山市の地域情報元気サイトぷれこ

このように、現代医療では、多くの疾患と歯周病との関連が解析されています。

歯周病はどのように治療、予防をしていけばいいのでしょうか?

歯垢は、唾液の中のカルシウムやリン酸で石のように石灰化してしまいます。
こうなると、日常の歯磨きだけでは落とせませんが、唾液は常に分泌されるので、生理反応としてある程度沈着してしまいます。
そのため、定期的なクリーニングをお勧めします。

歯医者を受診するのが好きな方はとても少ないかと思います。
怖い。痛い。
どうしても、そんなイメージがあるかと思います。
歯石も貯めこんでしまうと硬く、量も多くなり、クリーニングもご自身のご負担になり得ますので、定期的なクリーニングをお勧めしています。

≪定期健診と残存歯数の関係≫

定期健診の受診率が高いと言われている歯科先進国 スウェーデンでは80代で残っている自分の歯の本数が日本より約8本も多いそうです。

歯を失う主な原因の歯周病の予防に定期検診が効果的で有ることを表しているのではないか、また、そうであって欲しいと思います。
自分の歯の方が残ることによって、お食事が会話が楽しくなる思います。

定期健診で『歯を失うリスクが減らす事が出来る。』そう考えたいと、このデータを見た時に思いました。

このことから、全身疾患の有無や年齢に関係なく、定期的な検診・クリーニングはお口と身体の健康の管理に役立つのではないでしょうか。

検診にお越しの際には、是非、普段からご自宅で使用されている歯ブラシや歯間ブラシをお持ち下さい。その歯ブラシを使ってどのように歯に当てるのか、サイズなど合っているのか、などセルフケアのお話もさせていただきます。